
きもの講座 | 日本文化の豆知識 日本の色

襲の文化日本の色|日本の伝統色
四季の移ろいの中に美の心を生み出した様々な伝統色。
日本では古来より暮らしの中に多彩な色合いを取り入れ、繊細な色の世界を見出し、その豊かな情趣を愛でてきました。
それらは多くの生活や文化の中に深く息づいています。
例えば、平安の女性達の聡明で繊細な感性が産み出した襲(かさね)装束の配色美、中世の武家社会に見られる質実剛健さ、戦国武将達の極彩色に満ちた彩、山紫水明との調和を求めた閑寂な風流…
産業革命によって化学染料ができる以前は、自然の染料で染められていましだが、現在は化学染料を用いるほとんどです。天然染料で染めた微妙な奥行のある色に近づける努力がされている一方、昔ながらの日本の色にこだわり、当時の技法を追求している染色家もいます。
どちらも日本の伝統色を大切に思う気持ちにかわりはありません。
