加賀友禅の特徴は、下絵から彩色までを一人で行う作家性の強い染め物です。 師匠の元で図案作成、下絵、糊を置く、彩色など製作工程の大半を独立できるよう修行を重ねます。 現在の作家作品には、自然を愛でながら伝統の匂いを残しつつ、大胆なデザインや華やかな色使いの個性的な作品が多くみられます。
ほかの友禅とは違い、箔置や刺繍、絞りを併用せず、手描きの染めだけで奥行きや立体感、季節感や華やかさなどのすべてを表現します。 その卓越した描写手法によって、シンプルでありながらも緻密で絵画的な印象が強くなるのです。