こんにちは。佐沼屋でございます。
冷たい風に冬の到来を感じるこのごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、お着物で出かける際の香りの使い方という内容でお届けしたいと思います。
すでにご存知の方も多いかもしれませんが、少しの間お付き合いいただけますと幸いです。
香りを持ち歩く方法
匂い袋
匂い袋は別名「香り袋」とも呼ばれる、手のひらサイズの小さな巾着に白檀(びゃくだん)や丁子(ちょうじ)など防虫効果のある天然の香料を調合して入れたものです。
もともと、平安時代の貴族の間で親しまれていた「衣被香(えびこう/布に香りを移すお香)」がルーツとされており、邪気払いや疫病除けを目的として部屋に掛けていた薬玉(くすだま)が変化したものだと言われています。
江戸時代には女性のたしなみとして、匂い袋を袖などに忍ばせるのが大流行しました。
現代では懐中物にしたり帯締めから下げてコーディネートの1つにしたりと、様々な方法で親しまれています。
文香(ふみこう)
匂い袋が手に入らない時は、文香がおすすめです。
文香とは和紙などに香料を包んだ小さな匂い袋で、手紙に添えて送ることにより、香りも一緒に届けるという風情のある便りです。
小さくてかさばらないので使い勝手がよく、お着物の懐に入れたりお財布やバッグにしのばせたりと手紙以外にも様々な使い方ができます。
手軽さがゆえにお着物から取り出すのを忘れないようにしましょう。
練香水
練香水とは、蜜蝋やワックスに香料を練りこんだ固形の香水です。
アルコールに香料を溶かした香水とは違い肌に優しく穏やかに香りますが、持続時間が短いため、定期的につけなおす必要があります。
練香水をつける場所のポイントは、手首や首筋、耳の後ろなど体温の高い部位となります。
その他、整髪料に混ぜて髪につけたり、ハンドクリームに混ぜて使うこともできますよ。
汗をかきやすい季節は、汗の水分で香りが消えたり汗と混じって匂いが変化してしまう可能性があるため、汗をかきにくい部分につけるのがおすすめです。
お着物に香りをつけるなら
お着物自体に香りをつけたい場合は、香りの基となる匂い袋や文香をたとう紙に入れておきましょう。
1か所にまとめて入れるのではなく、少量を数か所に分けることで、お着物全体に和の優しい香りが移ります。
その際、香りの基がお着物に直接触れないよう注意してください。
日本には昔から香りを楽しむ文化があります。
和の香りは懐かしさや温かさに包まれるものが多く、まるで香りを纏う方のお人柄を映しているかのようにも感じます。
お着物でお出掛けになる際は、ぜひ香りをお供になさってください。
終わりに
師走に向けて、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
佐沼屋呉服店は、
茨城県龍ケ崎市・牛久市・阿見町・稲敷市・美浦村・河内町・利根町・取手市・守谷市・つくばみらい市・土浦市・つくば市などで着物を選ぶお手伝いをさせて頂いております。
皆様のご来店をスタッフ一同、心よりお待ちしております!