佐沼屋呉服店

2024.06.07

こんにちは、佐沼屋です。今回は、着物を着慣れていない方に安心してお出掛けして頂けるよう、着物でお出掛けするときの注意点についてお話します。


〇歩き方


小股で狭い歩幅を意識し、背筋を伸ばして内股気味に歩くと裾も乱れず、美しく歩けます。履物は引きずらず、歩く時のお供できるだけ立てないようにしましょう。階段を上り下りする際は、裾を少し持ち上げると着物が汚れず、安全に移動できます。荷物がある場合は、できるだけ左手で持ち、右手は着物の前に添えるようにすると、着物がめくれるのを防ぐことができます。


 


〇座り方


椅子に座る時は背もたれに寄りかからず、背筋を伸ばして浅く腰掛けると帯結びが崩れにくく、美しい姿勢を保てます。同様に、車内でも背もたれの使用は避け、浅めに腰掛けるようにしましょう。車に乗る際は、足を広げないように気を付けながら片手で着物を軽く持ち上げ、裾が乱れないようにお尻から座席に腰を下ろします。両足を揃えて地面から離し、袖を持ちながら体を90度回転させて足を入れます。降りる時は、その逆になります。


 


〇電車での移動


電車で移動する場合、つり革につかまると袖口が広がり、腕がむき出しになることがあります。腕を上げる際は、袖口が下がりすぎないようにもう片方の手を添えると良いでしょう。手前にあるものを取る時も、袖口を抑えながら腕を伸ばすと衿元が崩れにくくなります。


 


〇トイレの使い方


トイレを使用する際は、洋式で広めの個室を探すと安心です。狭い個室では着物の裾や袖が汚れないように注意しましょう。着物をたくし上げる時は、一気には上げず、着物、長襦袢、肌襦袢の順で静かにたくし上げます。たくし上げたものは帯や紐で固定するか、着物クリップを使って落ちないようにします。着物クリップがない場合は洗濯ばさみでもできるので覚えておくと便利です。


トイレを済ませた後は裾を一枚ずつ内側から戻し、全体のシワを軽く伸ばして帯のずれも確認します。公衆トイレの全身鏡で最終チェックをすると良いでしょう。


 


〇ハンカチの活用法


ハンカチは手や汗を拭くだけでなく、着物エプロンがない時の代用品として食事やお茶の際にも膝に広げることで着物が汚れるのを防ぎます。大き目のハンカチを持参し、二つ折りにして環になった方を手前に置いて膝にかけてください。衿元にナプキンを掛けるのは着物の際には上品とはいえないので、避けるようにしましょう。


 


〇まとめ


着物を着ると、普段は気にならない所作が強調されます。正しい立ち居振る舞いをいきなり完璧にするのは難しいかもしれませんが、背筋を伸ばすだけでも見る人に凛とした印象を与えます。初心者の方も、着物を着る際に少し意識するだけで優雅で洗練された姿になります。皆さんの不安が少しでも解消されたら嬉しいです。